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夕方の発想









6月の半ば、EM(サッカーヨーロッパマイスター戦)が始まったころから、蒸し暑い日が続いていたのですが、7月の半ばになって、いよいよこれから夏休みを迎えるという時になって、気温は10度ぐらい低下!夕方には、おお、このまま秋になってしまうの?と寂しくなるような涼しさです。

思い出せば、東北で過ごした頃の夏も、おおぴっらな夏、つまりみんな何もしないのに汗ばむような蒸し暑さの中、井戸で冷やしたスイカが食べたい、カキ氷が食べたいと、どうどう主張できるような日々はあっという間に終わってしまいました。その後は、防波堤の上から高い波を眺め、人気のない浜辺を眺めてはすごすごと引き返し、畑の玉蜀黍がちょっと伸びすぎたのではないかと感じ、夕方、虫が鳴いていないかと思わず耳を澄ましてしまう風情。その風情、夏が終わりそうな気配がそもそも東北の夏だったかもしれません。

ドイツは日本の東北と同じような寒冷地だとしても、ちょっと早い冷え込み。又持ち直すとは思うのですが、このまま秋に向かってしまうのも、この土地としては十分予想できます。

夕方、自転車で出かける時は上着が必要ですが、陽はまだ長くこれは21時ごろの写真です。工房からの散歩道。



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馬が2頭いました。
5月からこの道をこの時間によく走るのですが、6月に入った頃から夕方20時過ぎに
この2頭は放牧されるようになりました。夜中ここにいるのか、また迎えが来るのか?雨の夕方は?工房のそばにちょっと古めかしい構えの建物があり、乗馬クラブだと聞きました。ガソリンスタンドの隣にある建物ですが、裏には確かに馬場があります。

工房からSバーン(都市鉄道)駅まで3分ほどの道を、私は毎日通っています。今日の仕事はまず何から・・とか、パンクは元気かな・・などと考えながら歩くと、あっという間に工房へ到着ですから、あまり周りの様子に注意を向けることは無いのですが、馬の放牧、乗馬クラブと結び付けているうちに、その駅から工房までの道すがらには、古めかしさと今様が混在しているかもしれないと、思い出す次第です。
昔、キャベツしか取れなかった農村地帯に空港が出来た途端、自動車道路が村の中を突きぬけ、農家の隣にガソリンスタンドやスーパーが立ち並んでしまったという混在です。

そういえば工房の大家さんも、30年前この場所に家を建てたとき、こんなに交通量が増えて、うるさくなるとは想像も出来なかったと話していたことがありました。30年前と変わらないのは秋にキャベツ祭りがあること。




きっと、成田空港近辺の農村地帯と比べることが出来るかもしれません。農家の大きな納屋は、今では空港から旅立つ人々の車を預かる長期駐車場になっています。空港の周りはいまもキャベツ畑がとり囲んでいます。この地域の、特に頭のとんがった形のキャベツは柔らかくておいしいと、ドイツでも数少ないキャベツの産地です。逆の解釈をすれば、キャベツしか育たなかったの・・。・・そういえば近くに農大もあります。車の町Stuttgartを今度は土壌的になんとカテゴリーするか、今度農大の知り合いに聞いてみるのも、悪くないなと、馬を眺めながら思っていました。



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Commented by 河西文彦 at 2012-07-15 05:15 x
キャベツ祭りこの街にもあったのです、知りませんでした そのころ北海道かぼちゃも出回ります(寛太産活躍) 夕暮れの牧場に 馬が似合いますね。西部劇でも夕焼けと牧場と馬が絵になります。走っているんですか 元気ですね。 もうじき夏休ですね。 
Commented by うお at 2012-07-15 06:56 x
河西さん
お久しぶりです。もうすぐ夏休みなのに、そちらも暑いですか?といえないこのところの気温ですね。(笑)
この道を通って、突然馬が出現した時には、周りの風景がなんだか違って見えました。夕暮れの中に見る馬の姿は絵になりますね。

草地でたたずんでいた2頭は、私が自転車から降りてカメラを向けたら、一頭がびっくりして写真のように小屋の中に逃げ込んでしまったのです。眉間に白い点のついたほうは興味ありげにこちらを見ていたのですが、仲間のところに行って、「大丈夫だよ」とでも告げていたのか。
優雅な光景でした。発想は全くでっち上げであると白状しなければなりません。歴代西部劇のシーンにあるような、優雅な夕暮れとすべきでしたね。

現在窯場には寛太産酒器が並び始めました。7月末から8月頭に展示です。ちょっくら寄りませんか!是非。
Commented by 河西文彦 at 2012-07-16 05:25 x
8月6日入院7日に 鼻の手術です、別に 整形では有りません、高くするには 嘘をつきますしね、つまらない人生を送らんためにというわけでもないのに、鼻詰まりがするので! つまるところ、臨死体験をしてみようかとへへへ(ちなみに手術はダッハウの病院です)
んな分けで、寛太酒器 みにいけそうに有りません。ごめん
Commented by M野 at 2012-07-16 13:48 x
午後9時でこの明るさですか。まだスイトピーが咲いている…湿度低そうですね。
こちらはこのところ雨続きです。湿度が高くて今日は湿度100%。最近85%を下回る事はありません。
うおさんキャベツしか育たないっていうより、キャベツがよく育つ土地なのですよ。肥沃で温暖で(可能であれば暑くもなく寒くもない)、雨は降るけど湿度が低い土地が大好きです。結構贅沢な植物です。とはいってもそんな土地だと何でも育てられると思うのですが、ヨーロッパ人ってキャベツが好きですよね。なおとんがり頭のキャベツですが、この岩手でも作っております。サラダ向きで売り出し中です。
キャベツ祭りってどんな具合ですか?
Commented by うお at 2012-07-17 05:40 x
河西さん

あらあら、夏休みは入院ですか。案外良い休養になりそうですね。体調整えてまた新たな作戦展開にスタンバイしてくださいね。

宴会とお酒の好きな寛太さん、その姿勢に面子をかけて今回の展覧会テーマです。私は裏方です。お酒の器は、面目ないことに手が出ません。少しづつストックされてきた寛太酒器、なかなかですよ。彼の書のように楷書体というのか、飾りなく地味ながら、押さえが利いています。
別の機会に見てくださいね。
Commented by うお at 2012-07-17 05:59 x
M野さん
温度低いです。今年こちらは冷夏かな。夕方9時ごろの光もすこしづつ落ちてきた様に感じます。
以前もキャベツの話がコメントをにぎやかにしましたが、肥沃・温暖な土地に育つという、M野情報から調べたら、この辺の土地はやっぱり肥沃らしいです。それに農大のある場所にドイツのザウアークラウト工場、第一号が生まれたらしいです。1800年代後半ですが、まだ塩釉の甕は導入されていなくて、出荷は木の樽でした。
しかしザウアークラウトはドイツ各地で土地柄を帯びた調理法が生まれています。キャベツ種の元祖はギリシャ(これも前にM野情報にありましたね)それが中国にわたり、ヨーロッパにはモンゴル経由で逆輸入された経緯もあるようですし、その際東欧のザウアークラウトレシピが東ドイツに受け継がれているとかね。
Commented by うお at 2012-07-17 06:16 x
M野さん 続き
ヨーロッパ人がキャベツ好き・・・といわれると、考え込んでしまいます。ザウアークラウト以外にどうやって食べる?どうも日本人のキャベツ感は生なので、こちらのレシピを研究しないのです。
この土地に工房が引っ越してきてから、キャベツ祭りにお好み焼きを出店しようと毎年考えながら、調理に時間がかかりそうで断念しています。お祭りは収穫たけなわの10月末で、昔はザウアークラウト用のキャベツ大売出しだったのではないかと想像します。巨大鰹節削りのような装置で、早業キャベツ削りコンテストなどがおこなわれ、ブリューゲルの絵に出てきそうな顔立ちの夫婦が、勝利の笑みを浮かべていたり。
ヨーロッパ農村風景が密かに生き残っていると、思いながらこのキャベツ祭りを見ている人・・・いるのかしら。
Commented by 河西文彦 at 2012-07-18 06:17 x
ザウワークラウトだけでも有りませんよ、ロールキャベツも有りますし、丸ごと
とろけるくらいまでスープで煮る料理もありますよ。赤キャベツも美味しいですしね。豚の皮と同じで こりこり食べるか とろけるくらいにして食べるかどちらも美味しいです。ただ二兎を追うとね??
Commented by うお at 2012-07-18 07:16 x
河西さん
あ~~そうでした。私の大好きなロールキャベツを忘れていました。日本では家庭料理の定番に数えられていますね。ドイツではもしかしたら東の人々がよく作るのでしょうか?
丸ごと煮たキャベツはみんなで、はがしながら食べるのかしら?
ドイツ風キャベツ料理の認識、ほんと甘かったですね。この土地のとんがりキャベツで作ったザウアークラウトはフランス、特にパリの需要が多かったと、書いてありました。フランス料理にザウアークラウト?この組み合わせも私には想像しかねます。

しかしキャベツの食感を豚の皮と比較するところが、さすがですね。
Commented by 河西文彦 at 2012-07-19 12:25 x
信州の隠れた ベストセラーに  (鶏皮の串 かりかり)と
(ボンカワのカリカリ)が有ります。最初えーっ 皮?と言ってた人も今では必ず 食べて行きます。それと 隠れた グルメに 軟骨が好評ですよ。何のことは無い 自分が好きなだけです。へへへ 寛太親分 酒器に行けず ごめん
Commented by うお at 2012-07-20 07:13 x
河西さん
えーっ 皮?と私も最初にいう一人でしょう。器を作っている手前、大きな声では言えませんが、珍味に向かうグルメには程遠いかもしれません。海系だったら何とかなりそうです・・かな?かぶと煮のようにグロテスクに見えるものでも、料理人の追求でおいしくなりますね。

お互いになかなか動けませんよね。いつか寛太酒器で宴会しましょう
by kokouozumi | 2012-07-13 05:46 | Comments(11)

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by kokouozumi