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鳥人












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2013年12月撮影 von Kastin Joensson
スキー板よりも身体が前に来るような深い前屈姿勢。スキー板を平行にそろえるクラシックスタイルから、V字スタイルに変えるとき、この前屈姿勢が難しくなったというが、どのように克服したのだろう








葛西紀明の銀メダルは嬉しかったですね。
その前、今年1月14日オーストリア、バートミッテンドルフでのワールドカップ個人13戦、フライング・ヒルジャンプで196m、197mを飛び優勝している。ラージ・ヒルより高いジャンプ台からの飛翔は、周りの観客にとって圧倒的に見ごたえのあるジャンプ競技ということだが、このジャンプ台を持っているのは、スロベニア、ノルウェー、ドイツ、チェコ、オーストリアの5カ国だけ。なのでオリンピック競技種目には入っていない。より高いジャンプ台ということは競技者にとって危険度も高くなる。バートミッテンドルフで葛西が優勝した陰に、悲惨な話もあった。オリンピック金メダリストで今回のソチでも優勝候補だったオーストリアのトーマス・モルゲンシュタインが練習中、空中でバランスを崩して背中と頭を叩きつけるように落下。そんな事故の後も果敢に飛び続ける、鳥人たちのすごさを思い知らされる。

葛西紀明はずっと、ヨーロッパのスポーツジャーナリストたちから注目され続けてきた。ワールドカップで船木が好成績を出している時にも、葛西の周りに記者たちの輪が出来ると、そのことが記事になっていたのを何年か前に読んだ。今年のバートミッテンドルフでも彼のジャンプの後、一緒に競技に臨んだ彼より20歳も若いようなライバルたちが、素早く彼の好成績を察知して、結果アナウンスの前に次々葛西を取り囲んで祝福の挨拶をしていた。葛西のすごさを最もよく知っているのが彼ら若きライバルたちで、その光景はとても自然だった。船木もマルティン・シュミットも、もう誰も居ないけど、葛西はまだ飛んでいる。葛西はジャンプ競技の伝説を作った、脅威という言葉は葛西のためにある・・・いろいろな形容で賛美の報道が飛び交っているが、『葛西はジャンプ競技の現象(特異なできごとの意味を含めて)』といわれ続けて欲しい。



今回の冬季オリンピックはメダルの数よりも、ビックな勝利のニュースが嬉しい。









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              バートミッテンドルフで、若いライバルたちから祝福の挨拶を受ける葛西
by kokouozumi | 2014-02-17 07:24 | 人々 | Comments(0)

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by kokouozumi